ユーロ/円の特徴と傾向

ユーロ/円の特徴と傾向

ECがEUへと変わったのは1992年のことであり、ユーロという通貨は他の通貨に比べて非常に歴史の浅い通貨です。EU加盟国間で流通していることから取引量は多く、一時は米ドルに次ぐ第二の基軸通貨とされ、為替相場も安定していました。しかし近年ではユーロ危機に象徴される政治的要因によりその傾向は衰え、不安定な通貨と認識されるようになりつつあります。しかしながらいまだに流通量が多いことから、取引の人気は高いです。

 

 ではユーロの特徴を見ていきましょう。まず挙げられるのはユーロはEU加盟国を含む24カ国で使用されている通貨であるため、共有している国はリスクを共有しなければならないということが大きな特徴です。これはポジティブ要素も共有できるメリットはあるのですが、それ以上にリスクのほうが大きくなります。ギリシャ危機という経済的な事件がユーロ危機へと発展し、ユーロ全体が大きな不安に襲われたのがいい例です。
 そして、すべてを束ねる機関が存在しないため、それぞれの国が財政政策を独自に行っています。そのため、ユーロを取引するには加盟国全体の情勢を見ていく必要があります。

 

ユーロに影響を与える要因としては、まず米ドルの存在が挙げられるでしょう。具体的にいえば、米ドルが売られた時には、第二の基軸通貨であるユーロに一時避難する意味で、ユーロが買われるという傾向があります。つまり米ドルが売られるとユーロが上がるということです。
 これによって、チャートのトレンドはつかみやすいといえます。ユーロ/円の取引をするときには、米ドル/円のチャートも確認しておくといいでしょう。
 また、EU加盟国の中で経済的に強い国が全体に与える影響は大きいです。そのため、ユーロ圏全体の雇用状況や収支の情報を把握すると同時に、ドイツやフランスといったEU圏の先進国の動向は注意深く見ておく必要があります。
 したがって、EU加盟国でそれぞれ発表される経済指標の中でも、ドイツとフランスの雇用統計には要チェック項目です。
 特にドイツの経済指標は参考になります。たとえばドイツの小売売上高はユーロの景気を把握するための良い指標になりますし、ドイツの経済研究機関が発表するIFO景況感指数とその先行指標であるZEW景況感指数はユーロの値動きに影響を与えます。
 このほかにはユーロ圏の中央銀行であるECBの発表する政策金利と金融政策、ECB議長の発言も注意すべきです。これらの要素もユーロの信頼性や売買に大きな影響を与えます。