ポンド/米ドルの特徴と傾向

ポンド/米ドルの特徴と傾向

世界で最も取引量が多い通貨ペアはユーロ/米ドルですが、ポンド/米ドルもまた、外国為替市場において大きなシェアを占めています。
 中東地域の投機資金の多くがポンド/ドルに流れ、最近ではアジアン新興国、東欧、ロシアの中央銀行などまでもポンド/ドルへ投資をしています。それによって、ポンド/ドルの取引全体に占める割合は年々増加しています。
 取引量が多く、流動性が高ければ値動きも多くなります。また、1通貨当たりの価格がもっとも大きいのはポンドであり、これも値動きを大きくする理由となっています。
 かつてのポンド危機の時もそうでしたが、このような悪材料によって相場が急変した時には投機資金が活発に売りに走り、周囲もそれに巻き込まれてストップロスオーダーを行うため、大暴落をすることがあります。したがってリスク管理はポンド/ドルを扱ううえでは非常に大切になります。

 

 また、イギリスはこれまで高金利政策によって外貨の流入を測ってきました。これによって投資家の関心は高くなっており、金利の動きや金融政策の方針には敏感です。為替が金利の動向に敏感に反応するということも知っておくべきことでしょう。

 

 つぎに、ユーロと密接であるという特徴です。イギリスはEUに参加していますが、ユーロを採用していません。そのため、ユーロ圏に何らかのニュースがありユーロが売買されるとき、ポンドがユーロの受け皿としてみなされ、ポンド/ドルが活発に取引されやすくなります。たとえば2008年のフランスで、若年層雇用対策法に反対してフランス是ドで暴動が起きた時、ユーロが大きく売られ、そのかわりにポンド/ドルが活発に取引されたのがいい例です。
 これはイギリスが、ユーロ導入国とはちがい、独自の自由な金融政策を維持していることに依るものです。
が脚光を浴び ユーロ売り/ポンド買いを通してポンド/米ドルが活発に取引されました。 英国がユーロ採用国とは異なり、一国単独での金融政策、財政政策の自由度を維持していることも この傾向を助長していると言えます。

 

 このほかにも、ポンド/スイスフラン、ポンド/円などといった代表的なポンドクロスだけではなく、カナダドル、豪ドル、NZドル、そのほかのマイナー通貨とのポンドクロスが活発に取引されていることによって、これらの取引がポンド/ドルに影響を与えることもよくあります。これらのマイナー通貨とのポンドクロスは、かつて大英帝国が植民地をひろげ、支配する国と膨大な貿易をしていたという背景が影響しています。
 また、イギリスとこれらのマイナー通貨の国との間には直接投資やM&Aも活発であるため巨額の資金が流入しやすいということもあり、それらが特に多い豪ドルとカナダドルとのポンドクロスが、ポンド/ドルに与える影響は見過ごすことができません。取引の際には前日の海外市場でポンドクロスがどう動いているのかをチェックすることが大切になります。